Vol.162

 

夜空を裂いて現われし巨人


ベクタープライムが命を賭して行った“時間逆行”のおかげで、
サイバトロン軍はデストロン軍…いや、マスターガルバトロンの追撃に成功し、
グランドブラックホールも消滅、宇宙に平和が訪れた…はずであった。

時間逆行の引き起こした大いなる時間の“うねり”の前に、
今までの「時間修正」のため奔走し、
疲弊しきっていたダイタリオンプライムの力は嵐の前の塵に等しかった。

一度に押し寄せた時間のうねりは時空に歪みを作り、再び時断層を引き起こす。
2度目の時断層は、前回の比ではない影響をこの宇宙にもたらした。
過去・現在・未来が時断層によってリンクしてしまい、
過去現在未来のTF達が自由にそれぞれの時間の世界を行き来できるようになってしまったのだ。
このままでは、歴史改変どころではない、程なくこの世界はその存在を維持できなくなり崩壊する…

 

「過去」のギガロニアにおいて、物資の遠距離輸送を一手に引き受けていたブロードサイド
空を飛べる者が希少なギガロニアにおいて、
彼は引く手数多な存在であった。
だが、彼には弱点があったのだ。
それは…彼が「高所恐怖症」だと言うこと。
その気になれば、単独での大気圏脱出も可能な能力を持ちながら、
彼にとって宝の持ち腐れとなっていたのだ。

ある日、自分の弱点を心無い仲間に野次られたブロードサイドは、
傷ついた心を癒すべく、海の上をビークルモードで滑るように飛ぶ…本当ならのんびりと海の上を漂いたいところだが、
もう一つの弱点…「船酔いがひどい」のがそれを許してくれないのだ。
ふと、前方の空間に異常を感じたブロードサイドは、ロボモードへトランスフォームして様子を伺う。
と、目の前で空間が裂け、その裂け目の向こうには夜の海が見えた…
まるで、遥か上空から見たような夜の海だ。
ブロードサイドの体は、裂け目の向こうの重力に引かれ、
その海へ向かって落ちていく。
そのポーズは固まったままだ。
なぜなら、あまりの恐怖に気絶してしまっているからだ。
やがて大きな水柱を立てながら、ブロードサイドは夜の海に着水した。
ここが未知の惑星・地球だと、彼が知るのはもうしばらく後である。

 


サイバトロン空海輸送員 ブロードサイド
過去のギガロニアにおいて、物資運搬を一手に引き受けていた。
だが空を飛べるにもかかわらず高所恐怖症であるため、
仲間から野次られることが多く、そのせいで仕事を放棄することもしばしばである。
「空を飛べる者皆が、空を飛ぶことが好きってわけじゃないんだよ!」


予期せず現在の(彼にとっては未来の、だが)地球へとやってきたブロードサイド。
ここで彼は運命を共にする仲間と出会うことになる…


ブロードサイドのビークルモードは空母。
海上はもとより、飛行、果ては単独大気圏脱出も可能なスーパービークルである。
しかし、彼の性格と体質により、
波の影響を受けない海面すれすれを飛行するぐらいにしか性能が発揮されていない。


また、ビークルモードは3体に分離可能で、それぞれが単独で行動可能。
しかしどれか1機でも破損すると、
リペアされるまでロボモードになることが出来なくなるため、
彼がこの形態を取ることは稀である。


ブロードサイドにも相棒のマイクロンがいる。


その名はトンブル
相棒と違い、ビークルモードで大空を自在に飛び回り、
その度にブロードサイドの愚痴を聞く羽目になるのだ。

 

ちゅーわけで今回は、ゴーワン提督をリペフォってブロードサイドにしましたよ。
実はコイツの製作開始はサンドストーム製作後すぐだったんですが、
あんなことやこんなことがあったりしたため、途中で験担ぎのためにプライマス作ったりして、
今回ようやく完成したのでした。

さて、次はもちろん…?

 

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