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      「何者だ、ヤツは!?」 
      アジトでモニターを見ながら、レーザークローが叫んだ。 
      少なくともヘラルドの中でも上位の強さを誇るはずのネオギルトールが、 
      まるで赤子のように翻弄され、あっけなくやられているからだ。 
      やがて戦いが終わり、 
      ネオギルトールのパーツを抱え、黒と緑のTF…バンザイトロン…は立ち去っていく。 
      「チッ!」 
      レーザークローは舌打ちし、ゲートを開いてバンザイトロンの眼前に躍り出た。 
      「キサマ、何者だ!?」 
      「そちらこそ何者だ…さっきのヤツの仲間か?」 
      いきなり現れたレーザークローに驚きもせず、バンザイトロンはそう返す。 
      「先に質問したのはこちらだ!」 
      レーザークローはそう言いながらバンザイトロンへ攻撃を仕掛ける。 
      「む!?」 
      バンザイトロンはその攻撃を避けた…つもりだったが、 
      腹部に痛みを感じた。 
      レーザークローの攻撃がヒットしたのだ。 
      「慌てふためいていた先ほどのネオギルトールとは訳が違うぞ?」 
      レーザークローはニヤリと笑う。 
      「宇宙はやはり広い…こうして強敵と出会えるのだからな!」 
      バンザイトロンもニヤリと笑い、 
      それが合図となってバンザイトロンとレーザークロー、二人の戦いが始まった。 
      二人の実力はほぼ同じ…かのようにも見えたが、 
      何度か攻守を繰り返すうち、徐々にバンザイトロンが劣勢になっていく。 
      やがてバンザイトロンのクリスタロ・チョッパーがレーザークローによってはじかれ、 
      一瞬バランスを崩したバンザイトロンの隙を見逃さず、 
      レーザークローがバンザイトロンをなぎ倒した。 
      「不覚!」 
      バンザイトロンはすぐさま回転して体勢を整えるも、 
      その鼻先にはレーザークローの鉤爪が突きつけられた。 
      「フフン、勝負あったな?」 
      レーザークローは勝ち誇った声でそう言うと、 
      バンザイトロンに止めをさすべく鉤爪にエネルギーを貯める。 
      ニヤァ、とレーザークローが笑った次の瞬間、 
      なにやら黒い物体がレーザークローの視界をさえぎった。 
      「ナニ!?」 
      その黒い物体はレーザークローの頭部周りを鬱陶しく飛び回ったのち、 
      どこかへと飛び去っていった。 
      「なんだ、今のは!」 
      レーザークローが怒りの声を上げたが、その問いに答える者はいなかった。 
      バンザイトロンの姿は消えてしまっていた。 
      「・・・・・チッ!」 
      レーザークローは湧き上がる怒りを静めるように、 
      一度だけ舌打ちをしてゲートを開き、アジトへと帰っていった。 
      ゲートを開き、その中へと消えるレーザークローを、 
      少し離れたところから見つめる二つの目があった。 
      黄と黒のボディカラーを持つ巨漢のTFがその目の持ち主だ。 
      「やはり、ヤツらはヘラルドだな。こんなところで何をしてるのやら… 
      おう、よく命があったな。」 
      そのTFは、振り返らずに後ろでかしこまっているバンザイトロンに声をかけた。 
      「助かりました、マスター。少々調子に乗りすぎました…」 
      バンザイトロンはかしこまったまま、目の前の巨漢のTFにそう言った。 
      マスターと呼ばれたTFは、振り返り、バンザイトロンの前にドカッと座り込む。 
      「まぁ、敵わない相手と戦うのも修行じゃよ。 
      それよりも、さっきのヤツのパーツを売って、 
      うまいエネルゴン酒でも飲みにいこうじゃないか、わが弟子よ?」 
      にこりと、マスターは笑った。 
        
        
      拳神 GEN-M(マスター) 
      クリスタロキューションやメタリカトー等、 
      セイバートロンの格闘技の全てを極めたといわれている生ける伝説。 
      彼に師事できるのは、格闘家の誉れといわれている。 
      しかしてその性格は気さくで、 
      無類のエネルゴン酒好きでもある。 
      「これも修行じゃ、文句いうでない!」 
        
      武者修行をかねて常に宇宙中を旅しており、 
      一つの星に長く留まる事はほとんどない。 
        
      腹の傷は彼がまだ若かったはるかな昔に、 
      若気の至りでつけられた傷であり、 
      その戒めとして、治療することなく残している。 
        
      彼は弟子を取ることはあまりないが、 
      才能ある若者を見つけると、半ば強引に弟子として引き入れることもある。 
      はぐれデストロンとしてやさぐれていたバンザイトロンも、 
      半ば強引に弟子にされたクチである。 
        
      左肩には“奥の手”であるチョッピングクローが隠されている。 
      しかし、彼が奥の手を使わざるを得ない状況というのがほとんどないため、 
      使われる事もほとんどない。 
      せいぜい、手が届かない所の物を取る時に使うくらいだ。 
        
      右肩には、コウモリ型の小型TFが封印されている。 
        
      このコウモリはバッドバットという名前で、 
      昔、悪事を働いていたところをGEN-Mによってたしなめられ、 
      激しい戦いの末、右肩に封印された。 
        
      しかし現在ではヒマな時の話し相手としてちょくちょく封印を解かれているようだ。 
        
      GEN-Mが本気を出した時、 
      顔にはマスクが装着され、文字通りの“鬼神”となる。 
      …それもめったにないのだが。 
        
      彼は地球にて、パンダの姿をスキャン、 
      ビーストモードへ変身できる。 
      宇宙広しと言えど、有機生命体の姿へ変身できるのは今のところ彼一人であり、 
      なぜ、どうやって、その能力を手に入れたのかは謎に包まれている。 
        
      というわけで、バンザイトロンに引き続き登場したのは、 
      我が家の数少ないBW素体のサバイブを使用して製作した、 
      GEN−Mです。 
      って誰よ!? 
      …えぇ、リペフォ史上初、完全なでっちあげキャラです(苦笑 
      いや、急にパンダが作りたくなりまして。 
      パンダといえばカンフーだよな、と言う事で今回の設定となりました。 
        
        
      熊比較。 
      …改めてみると、サバイブってすげぇ配色な(笑 
      そして熊が並んでるのを見ると、昔作ったアレを思い出す… 
        
      TFGFV的ジジイズ。 
      きっとこの3人は顔見知り。 
       
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