サイバトロンのフレア救出作戦が開始され、
ヘラルドのアジト内もにわかに騒がしくなってきていた。
何人かのヘラルドが応戦に出て行ったが、
依然としてレーザークローとウインドレイザーがアジト内の要所に居座っている。
「みんな、助けに来てくれたんだ…」
モニターをこそっと覗き見をしたフレアは、顔をほころばせる。
が、すぐに気を引き締め、脱出のチャンスをうかがう。
「たいした戦力ではないが…数が多いな、鬱陶しい。」
レーザークローがいくつものモニターを見ながらつぶやく。
「じゃぁ、ヤツを出してみたどうだい?慣らし運転もかねてさ。」
ウインドレイザーがおどけたように言う。
「フン…それも面白いかもな。」
そういうと、レーザークローは“ゲート”を開き、その中に消える。
と、次の瞬間には、別のゲートが開き、そこから、レーザークローと…
「え?ギャラクシーコンボイ総司令官!?」
と、フレアが思わず口走ってしまうほど、“コンボイ”の姿をしたTFが現れた。
「ネオギルトール…お前の嫌いなサイバトロンどもが外にウヨウヨいる…
好きなだけ暴れてこい。」
レーザークローがそういうと、ネオギルトールと呼ばれたコンボイ似のTFは、
低い唸り声を上げながら洞窟の外へと飛び出していった。
それを見送りながら、ウインドレーザーが問いかける。
「…いいのかい、“好きなだけ”なんて言ってさ?」
「フン、構わん…代わりはいくらでもいる。」
「おぉ、こわ。」
返ってきたレーザークローの答えに、ウインドレーザーはわざとらしく肩をすぼめた。
巨銃兵士 ネオギルトール
かつて、平行宇宙にて、クインテッサ星人の手により、
コンボイ、そしてメガトロンの能力を持つTFとして作られ、
対ロディマスコンボイの切り札としてガルバトロンによって投入されたが、
スタースクリームの幽霊に乗っ取られ、
ロディマスはおろかガルバトロンさえも倒そうとしたため、
2人の連携攻撃で破壊された。
その破壊されたボディをヘラルドがひそかに回収。
改造・強化を施し、新たなヘラルドの一員として復活を遂げた。
破壊された時のトラウマはサイバトロン、
そしてデストロンの両方への憎しみとして脳裏に残っており、
それは「TFは全て敵」という考えを持つにいたった。
「俺の一撃を喰らってくたばれ、ポンコツ!」
基本的に知能が低く作られたため、
考える事が苦手で、本能のみで行動をしている。
なお、地断層事件の際にこの世界に現れた、
ギルトールと同個体であるかどうかは不明である。
「左腕、フュージョンカノン!」
「右腕、デストロガン!」
「ショルダーカノン!」
「サイドミサイル!」
全身の兵器を一斉に放つ…
「フルバーストモード!!」
その連撃は目の前の光景を荒野に変えるのに5分とかからない。
目の前に居る者は跡形もなくなるだろう。
ビークルモード。
この状態でもフュージョンカノン、リボルバーレーザー、サイドミサイル、
そしてフロントバルカンが使用可能。
まさに全身武装の塊なのだ。
突如戦いの場に現れた、コンボイ似のTFに、
フレア救出隊の面々はおろか、ヘラルドの面々もうろたえる。
が、それが“敵”である、と認識するのに時間はかからなかった。
ネオギルトールは、サイバトロンもヘラルドも関係なく、
「TFは全て敵だ!」と叫びながら全武装を放つ。
ほとんど乱射なため、直撃を食らうものはいなかったが、
それでもサイバトロンの戦力を割くには十分すぎる威力だ。
そしてそれは、ヘラルドにも言えた。
ネオギルトールの放った攻撃が肩をかすめたヘラルドの一人が、
怒り心頭でネオギルトールの前に躍り出る。
「少しおいたが過ぎるんじゃねぇのか、小僧!」
右腕に破壊エネルギーを貯め、それを至近距離からぶつける。
ふつうのTFならば、これで破壊できるはず。
しかし、ネオギルトールは“ヘラルド”としての改造を受けていた。
そのヘラルドが破壊できたのは、
ネオギルトールの頭部の一部のパーツのみだった。
「ありがとうよ、マスクはずす手間ガ省ケタゼ!」
頭部前面のアーマーやマスクが吹き飛び、
その下から…
「メガトロン!?」
ヘラルドが叫ぶ。
そう、コンボイマスクの下には、メガトロンの顔があったのだ。
「オ礼ニオ前ヲ消シテヤル!」
ネオギルトールの武装が、見る見る右腕に集まっていき…
「ネオギルトール・ギガンティックカノンモード!」
“巨銃”を形成す。
「消エロ、全テ消エテシマエ!」
超ド級の破壊光線がギガンティックカノンから放たれる。
眼前にいたヘラルドはその光の中に消えた。
というわけで、今回はヘケヘケコンボイとメガトロンを2個イチにして、
ヘケヘケ版ギルトールを製作しました。
とりあえず“ゴツい”事になってますが、
個人的にこのゴツさ、キライじゃない…ッ!
特にゴツいビークルモードを横から見たらこんな感じ。
ちゃんと接続されてるんじゃよ〜
メガトロンヘッドはコンボイヘッドの裏に。
実にヤヌスの鏡。
コンボイ・メガトロンとの比較。
コンボイの腿+メガトロンのすねという組み合わせのおかげで、
コンメガの2体よりタッパが高くなったのはうれしい誤算だわ。
色やちょこちょこ弄ったパーツのおかげで、印象が結構違うと思います。
…スコープ以外は(笑
以前製作したギルトールと。
左をヘケヘケ風にしたら、やはり右っぽくなるよなぁ?
そして、このネオギルトールで遊んだネタがこちら
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