Vol.211

 

正義すぎる!


ここは地球にある、小さな島国・日本
その大都市の金融街で今、非常ベルの音がけたたましく鳴り響いていた。
大手銀行の地下にある金庫室が破られ、
保管されていた貴金属などが根こそぎ奪われたのだ。
犯人は地中を掘り進み、分厚いコンクリートの壁をもぶち抜いて、
金庫室に進入した。
もちろん、そのような芸当が出来るのは人間ではない。
そう、インセクターパワーピンチとその相棒、ドリルビットの仕業だ。
ヨーロッパで勝手に金庫破りを続けすぎたため、その事がインセクターの仲間たちにバレ、
“女王”の怒りを買ってしまい、ほうほうの体でヨーロッパを抜け出してアジアへとやってきた。
そして、アジアでの“初仕事”が今日、行われたのだ。
「大漁、大漁♪」
上機嫌のパワーピンチ。
その後ろに続くドリルビットは無言だ。
いつも“仕事”の後は無言な彼だが、今日はいつにもまして押し黙っている。
しかし上機嫌なパワーピンチは微妙な相棒の変化に気付かない。
やがてドリルビットが掘ったトンネルの終点がやってきた。
そのトンネルを抜け、地上に出たパワーピンチを、
いくつもの銃口が出迎えた。
日本の警察。
そして、日本に赴任したサイバトロン戦士・ゴーシューターとその仲間たちだ。
いきなりの事に呆然とするパワーピンチ。
その後ろから現れたドリルビットは、じりじりと後ずさりするパワーピンチの横をすり抜け、
ゴーシューターの隣で立ち止まった。
「ドリルビット!てめぇ、裏切ったのか!?」
「…お前はヨーロッパを抜ける時、『もう盗みはしない』って言ったな?
俺はその言葉を聞いてホッとしたもんだ。
お前にかかわったせいで古巣を追われ、逃亡生活…
正直疲れきっていたからな。
だが実際はどうだ、この国に付いたとたん、早速銀行襲撃の手はずを整えやがった。
もう付いていけねぇよ。
だから俺はここのサイバトロンに接触して、お前を捕らえてもらうように働きかけたんだ。」
ドリルビットは淡々と語った。
「俺を捕らえる?ハッ!いいのか、お前も同罪なんだぞ!」
「もちろん、俺も捕まる覚悟さ。それでもな、逃亡生活を続けるよりいくらかマシだ。」
「…そういうことだ、素直にお縄を頂戴しろ!」
ゴーシューターはパワーピンチの後を受け、銃口をパワーピンチに向けたまま、
低い声で言い放った。
しばらく険しい顔をし、何かを考えていたパワーピンチだが、素直に両腕を上げた。
「よし、確保!」
ゴーシューターの合図とともに、仲間たちがパワーピンチをエネルゴンロープで縛り上げた。
やがてパワーピンチはTF用の護送車に乗せられ、TF用に刑務所へと搬送されていった。
「ご協力、感謝します。」
ゴーシューターに声をかけられたドリルビットは、顔をうつむかせたまま、両腕を差し出した。
「あなたはこれまでに奪っていた金品を、全て返されました。しかし、それで罪がなくなるわけではありません。」
ゴーシューターは手錠を出し、ドリルビットはさらに両腕を差し出す。
「…しかし、われわれサイバトロンは、あなたの協力が必要になりました。
協力していただけるなら、罪を不問にする事も可能です。」
ゴーシューターの思わぬ言葉に、驚いて顔を上げるドリルビット。
「決して“安全”なことではありませんが…どうされますか?」
ゴーシューターは、手錠を収めながら、そう問いかけた。

 


保安官 ゴーシューター
日本赴任した、若きサイバトロン戦士。
正義感の塊で、犯罪撲滅に余念がない。
警察に協力し、様々な事件・事故を解決させている。


自分の住む街を「第2の故郷」として溺愛しており、
その町を荒らすものには容赦をしない。
しかしそれが“行き過ぎた正義”にならないよう、
自制するだけの心の強さを持っている。
「この街は、僕が守る!」


フォースチップをイグニッションするとで、
ゴーシューター・ストライカーモードとなる。
この形態ではスピードが増し、よりすばやい動作で行動が出来るようになる。


ゴーシューターのビークルモードはパトカー。
警察のパトカーとともに、常時パトロールで街を回っている。

 

今回のリペフォは、GFエクシリオンをリペフォったゴーシューター。
以前から「ゴーシューター作るならエクシリオンで」と思ってはいましたが、
なんか急に作りたくなったんで、製作しました。


エクシリオン、ブレイクアウェイとの比較。
ブレイクアウェイで製作したら、塗装がラクだったろうなぁ(笑


ちなみに、ボンネットやドアのエアインテークは埋めています。
…でないとエンブレムのシールが貼れないから(苦笑


ミネルバと。
さて、キャブの登場はあるのか!?