「んもう、いい加減しつこい!」
アーシーはたまらず声を上げた。
ギャラクシーコンボイ総司令官の使者として、惑星アニマトロスにやってきた彼女は、
そこで偶然にも、彼女のことを目の敵にしているデストロン…ナイトレーサーと出会ってしまったのだ。
執拗に攻撃を仕掛けてくるナイトレーサー。
アーシーは戦う意思が無いことを何度も示すが、聞き入ってもらえない。
防戦一方のまま、アーシーはアニマトロスでも秘境と言われているジャングルに身を隠した。
「これで…あきらめてくれたらいいけど…」
そっと物陰からナイトレーサーの姿を探す。
…いない?さっきまでそこにいたと思った、女デストロンの姿はそこには無かった。
「ふぅ、あきらめてくれたみたいね。」
そう安堵の息を漏らしたアーシーの頭上から、冷徹な声がj聞こえた。
「残念だけど、狙った獲物は逃さないのが私の信条なの。」
その声と同時に放たれるエネルギー弾。
それを間一髪よけたアーシーだったが、その余波は彼女の鋼鉄の肌の一部を焼いていた。
「つ…!」
顔をしかめるアーシー。だがナイトレーサーの攻撃はとどまることを知らない。
「!!」
突然、アーシーの足元が崩れた。
草や木で隠されていたが、ここには大きな亀裂があったようだ。
その亀裂の中に飲み込まれていくアーシー。
ナイトレーサーは草をかき分け、亀裂をあらわにするが、そこにもうアーシーの姿は無かった。
亀裂はかなり深いらしく、底はまったく見えない。
「くっ…結局勝ち逃げされたままかい!」
地面を荒々しくけり、ナイトレーサーはその場を後にした。
暗闇の中を落下するアーシー。
だがその時間が長すぎて、もはや自分が「落下している」という感覚さえ無くなっていた。
(もしかして、私はすでに死んでしまったのかもね?)
自嘲気味にそう考えながら、先ほど受けた傷をさする…ん?
「何、この感触は!?」
あわてて全身を触りまくるアーシー。
固いはずの自分の体が、まるでゼリーのようにぷよぷよになっていた。
…いや、おおよそ人型をしているだけで、“形”という物が無くなっていた。
ここで初めて、自分を見たことも感じたこともないエネルギーが包んでいることに気付いた。
いきなりの出来事にアーシーが混乱している間に、そのエネルギーは収縮していき、
アーシーの体内へと吸い込まれていった。
…ゾ…アッ…を…
一瞬、何かの言葉が頭の中を駆け巡る。
次の瞬間、アーシーの足は硬い地面の感触を感じた。
ここは…亀裂の底だろうか。
あたり一面真っ暗で、上を見上げると、かすかに光が見える。
視線を落とすと、切り立った岩肌が見えた。
「昇るか…」
不意に自分の発した言葉に驚くアーシー。
昇る?ここを?どうやって?
だが、なぜか自分はこの壁を昇ることができる、と確信した。
「トランスフォーム!」
変形するアーシー。
だが、そこにいたのは、地球でスキャンした車でも、
スキャンする前のセイバートロンのマシンでもない、
巨大なクモだった。
「私は…生まれ変わった…不思議な力で…」
漠然と自分に起きた出来事を理解しながら、アーシーは岩肌を登っていった。
サイバトロン 戦士 アーシー
サイバトロン本軍の勇敢な戦士だったが、
アニマトロスの不思議なエネルギーを浴び、ビースト戦士に転生した。
その正確に変わりは無いが、よりしなやかに動くようにった四肢を生かすため、
戦闘スタイルは変更せざるを得なくなったようだ。
「「ますます私を止められなくなったわね、デストロン?」
機動性に加え、各センサー類の機能も大幅にアップしているため、
戦場で先陣を切って戦うより、隠密活動の方が向いてるのではないか、
と思うようになっっている。
アーシー体内の“謎のエネルギー”が具象化した武器・クリスタルクローを新たに装備。
格闘能力が大幅にアップしている。
クリスタルクローは背中に装着し、
有事にはジェットパックとしての使用も可能である。
アーシーが新たに得た、ビーストモード。
垂直の壁でも登ることが出来る、優れた能力を持っているが、
その分、かつてのビークルモードほどは早く走れなくなってしまった。
つーわけで、今回はアニメイテッドブラックアラクニアをリペフォったアーシーをサクっと製作しましたよ。
はら、「鉄は熱いうちに打て」って言うじゃない。
クモ比較。
正直、BOTCONアーシーが存在しなかったら、
ブラックアラクニアをアーシーにするって発想は出なかっただろうねぇ。
Yes!アーシー5。
よもや我が家にこんなにものアーシーが居る日がこようとは。
…ああ、次はバイナルテックだ…
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