Vol.195

 

惑星ダイ・玉座の間にて


1万4千年後の未来。
この宇宙は、神帝キングアトラスによって治められていた。
惑星ダイを拠点に、彼は部下の中でも特に精鋭を“アトラスナイツ”として各地に派遣、
常に全宇宙に目を光らせている。
その力は絶大で、もはや、この宇宙に彼に逆らおうというものは誰一人としていない、
そういっても間違いは無かろう。
だが、そんなキングアトラスの心をざわつかせる出来事が、つい先日起きた。
時断層
あらゆる並行宇宙、あらゆる時間をでたらめに繋いでしまったあの事件の折、
彼は出会ってしまったのだ、過去の自分に。
デストロンへの復讐心だけでサイバトロンの傭兵をしていた、あの頃の自分に。
と同時に、今まで無かったはずの記憶が自分の中で芽生えた。
「時断層の時、未来の自分に出会った」という記憶が。
そして「俺はなぜ、あんな存在になったのか?という疑問を抱いた」と言う記憶が。
もし、その疑問を、過去のあの自分がどんどん膨らまして行ったら?
それが原因で、磐石といえる今のこの状況のどこかに、亀裂が入るかもしれない。
過去にとっては小さな異変でも、
時を重ねることで大きな異変になっているかもしれない。
そこで彼は、アトラスナイツの一人を呼び寄せた。
その名はアンタゴニー
はるかな昔、地球という星で暴れまわった過去を持つ者。
彼女は、
“過去や未来の自分の目を通して、その時代の出来事を知ることが出来る”
という能力を持っている。
彼女の力で過去を探り、早いうちに「小さな異変」を見つけようというのが狙いなのだ。

「…どうだ、何か変化はあったか、アンタゴニー?」
足元で瞑想していたアンタゴニーが立ち上がるのを見て、
キングアトラスは声をかけた。
「いえ、今のところは何も…次はあの力の発動の時を見てみます。」
アンタゴニーは軽く上を見上げて、表情の無い顔をキングアトラスに向けた。
「ああ、頼む。」
キングアトラスはそういうと玉座により深く腰掛け、
「…我は何時からこんな臆病者になったのかの…?」
誰にも聞こえないように、そうつぶやいた。


預言者 アンタゴニー
犯罪集団インセクターの女王であるアンタゴニーの、1万4千年後の姿。
ある事件がきっかけでその姿が変貌した。
キングアトラスに仕える“アトラスナイツ”の一人。
過去や未来の自分の目を通して、その時代の情景を見ることが出来る。
その性格は、長い月日の間に冷静沈着にて陰湿、となっている。
「過去も未来も変わりはしない、何もね…」


彼女が過去、あるいは未来の自分を通してその時代を見るのは、
その時代の彼女との精神を一時的に入れ替える、という方法でなされ、
当然、入れ替わったその時代の彼女の精神は、
このアンタゴニーのボディに宿ることになる。
しかしこの能力に目覚める前の彼女の精神はその負荷に耐え切れず、
意識を失ってしまうのがほとんどである。


アンタゴニーのフライトモード。
下半身を高速回転させ宙を飛び、
背中の砲塔から光弾を撃ち、敵を攻撃するのだ。


ビーストモード。
なぜ彼女がナナイトの集合体であるこのボディを手に入れたのか、
それはいずれ明かされるかもしれない…

 

 

ちゅーわけで、ダブル更新2つ目は、
BWインフェルノをリペフォったアンタゴニー!
言うまでも無く、ボットコン限定のアンタゴニーを模したものです。
発売当時は海外限定という垣根が高く、
今現在は高額で高嶺の花となってしまった彼女を手に入れるのは、
自分で作るしかないよなぁ、と(笑


インフェルノとの比較。
赤蟻を黒蟻にして、さらに女性にしてしまうというそのセンスには脱帽ですよ。


ビーストモードでは、リアルな色な分、よりブキミになってるのよね、
アンタゴニー。


ちなみに今回の設定は、あくまで「ふりすた。」オリジナルな設定ですからねー、
言うまでも無いですけど。

 

 

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